流行を簡単に調べられる
~Google トレンド~

検索エンジンは時代を映す鏡だ。今回はその検索エンジン「Google トレンド」を使った商品開発のマーケティングを紹介。

実は私たちがなにかを検索した時に、検索エンジンはその調べたキーワードやページをしっかりと覚えている。そして、世界中の膨大な検索履歴を、「Google トレンド」というサイトで公開をしている。

たとえば、貴社が「ミッキー」と「ミニー」のどちらかで商品開発を検討しており、どちらにするか巷の人気で決めたいという時、この「Google トレンド」を使えば、かんたんにどちらが多く検索されているかを知ることができる。

 

使い方のご説明


(クリックすると拡大!)

気になるキーワードを入力して検索してみよう。たとえば複数のキーワード(例 ミッキー,ミニー,トイストーリー)を比べたい場合、それぞれのキーワードのあとに半角で,(コンマ)を入れてみよう。

 


(クリックすると拡大!)

すると、数秒後にこのような画面がでてくる。「ミッキー」がブルー、「ミニー」がオレンジ、「トイストーリー」がブラウンと、カラーで分かれているので見やすい。

左側には「検索された数」が表示されており、「ミッキー」というキーワードは、「ミニー」よりも数倍の検索ボリュームがあることがわかる。

右側には、2004年から2013年まで、それぞれのキーワードの検索数の推移が表示されている。この部分から、下記のことがわかる。

  1. ミッキーは2008年頃に検索数が大きく上がり、平均的に高い
  2. ミニーはミッキーと比べると平均して低いところで安定している
  3. トイストーリーは2011年の終盤と、2012年の終盤で検索数が大きく伸びている。

 

2-c
(クリックすると拡大!)

「もっと最近のことが知りたい」という場合、画面左側にある「次の条件に限定」から、過去12ヶ月を選ぼう。

また、地域を日本に選べば、調査範囲を日本国内に限定できる。PRADAやGUCCIなど英語のキーワードを調査するときに活用するといいだろう。

 

2-d
(クリックすると拡大!)

日本国内、過去12ヶ月のデータに更新された。先ほど、「トイストーリー」の検索数が2012年の終盤に上がったことを確認したが、対象期間を絞ることで、正確には2012年の7月であることがわかった。

また、ずっと安定しているようにみえたミニーも、実は検索数に波があることを知ることができた。

 

地域ごとの検索数を調べる


(クリックすると拡大!)

画面左下には地域ごとの検索数が表示されている。当然、人口が集まっている大都市ほど検索数は多い。

自社ブランドがどこの地域で既に認知度が高く、反対にどこの地域ではまだ認知度が低いのか調べることができる。

また、広告を打っていないにも関わらず、異常に検索数が多い地域がある場合、その理由を調査することで次の一手を考えられる。

 


(クリックすると拡大!)

地域別人気度の右にあるボタンをクリックすることで、地図ではなく、地域名に表示を切り替えることができる。

 

関連用語を調べる。

2-h
(クリックすると拡大!)

地域別人気度の隣には関連用語もある。ここは意外と重要であるので、下記の点を注意しよう。

  1. ミッキーとミニーは、ミッキーマウス、ミニーマウスと検索することもあるため、本当の検索数はもっと多い。トイストーリーは他の呼び名がないため、あまり検索数は変わらない。
  2. ミッキーの中でも、シェフミッキーや隠れミッキーなど、知らなかった関連用語がある。競合商品が少なく、実は検索数が多い場合、商品展開すれば売れる可能性がある。

 

検索数が伸びた理由を調べる。

2-i
(クリックすると拡大!)

先ほど、2012年の7月にトイストーリーの検索数が大きく伸びたことを確認した。しかし、それだけで終わらせては、商品開発のためのマーケティングにならない。

「なぜ伸びたのか」に興味を持つことで、今後、トイストーリーの人気がどのように変わっていくのかを推測することできる。

検索エンジンを使えば、調べ方は簡単だ。

(クリックすると拡大!)

GoogleやYahooなどの検索サイトから、調べたい日付+キーワードを入力してみよう。すると、その日付に関する出来事が検索結果に表示される。もし検索サイトで十分な結果がでない場合、Yahooニュースのバックログを見るなど、ニュースサイトなどを活用することもできる。

今回は幸いなことにそれらしき情報をすぐに見つけることができた。おそらく、「トイストーリー3」が日曜洋画劇場で放映されたことが理由の一つなのだろう。

「トイストーリー」は3でシリーズが完結している。通常の映画であれば、シリーズ物は完結すると検索数が大きく落ち込む。しかし、先ほど2004年から2013年までの検索数の推移を見る限りでは、完結後も落ち込んでおらず、根強いファンに支持されていることが推測できる。

下記のことがわかる。

  1. 「トイストーリー」は既に完結しているが、比較的に長い期間、安定して販売ができるかもしれない。
  2. 日曜洋画劇場など、メディアで取り上げられると検索数が大きく伸びる。その時期にあわせて商品を販売すると良いかもしれないので、映画やテレビ、ディズニーランドのイベント情報をチェックしてみよう。